あらすじ
/***あらすじ***/
昭成六十四年、ある田舎町で暮らしている双子の姉妹の華子と未來は二人の思いがリンクしたその時、見たいと思った人の過去と未来を見ることができる不思議な能力を持っています。
未來はその能力を使って人々の役に立ちたいと思っていますが、一転姉の華子はかたくななまでに否定的です。
そんな折、華子が思いを寄せている幼馴染のおじいちゃんが「あるもの」を見つけるために東奔西走していることを知り、未來は役に立ちたいと思い立って、いやがる華子を伴いおじいちゃんの過去と未来を覗くのですが……。
殺戮、強奪、裏切り、絶望……戦争体験者であるおじいちゃんの悲惨な過去、吐き気をもよおし目をそむけたくなるそんな現実から未来へと導いた「あるもの」の正体とは!?
/**まえがき**/
マンガや映画なんかのお話として、よく未来に行ったり過去を覗いたりという設定のものを見かけます。
そして多くの場合において「正しい未来へ導くため」とか「こんな将来はいやだ!」などの理由で簡単に修正し、結果「めでたしめでたし」という展開になりますけど、はたして本当にそれでよかったのでしょうか?
一人のそんなわがままや勝手な正義の名のもとに書き換えられた未来によって、しわ寄せを受ける人が大勢いるのではないでしょうか?
また、その瞬間はよかったとしてもその数分後、数時間後、数日後、数年後には、もっととてつもない事態に発展する可能性はないのでしょうか?
みなさんならどう考えますか?
人間の視野は狭く、考えも至らないことが多々あります。
特に自分の目の届かない場所には存外鈍感なものです。
しかし、自分が見えていないところにもたくさんの人間がいて、またその人たちも同じような目で自分のことを見ています。
そんな人達の未来を変えることになるとしても、あなたは簡単にそれを行うことができますか?
このお話はそんな「ありふれた未来と過去」をテーマにしたものです。