あらすじ

「……あっ!」 おれは階段の途中ではたと立ち止まり、顎に手をやった。 そうか……わかった。わかったぞ……。 おれの住まいは、四階建ての古びた団地だ。 こないだの夜のこと。いつものように階段を上りきり、廊下を少し進んだときだった。ふと妙な違和感に襲われて、おれは足を止めた。 何かがおかしい……。 おれはそう思い、周囲をじっくりと見回した。だが、特に変わった様子はない。黄ばんだ蛍光灯の鈍い光、煤けた壁、汚れた手すり、いつもどおりのくたびれた廊下だ。ただ、以前にも同じような感覚を抱いたことがあった。 何かありそうな気がしたが……。 首を傾げたが、結局、仕事の疲れのせいだと自分を納得させ、おれは考えるのをやめた。 そして今夜。そのことをふと思い出し、考えながら階段を上がっていたら気づいたのだ。

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小説を読もう2025/10/23
  • 現在の作品団地の階段