あらすじ
二十代半ばでまともな職にも就けず、恋人との結婚のため、おっかない社長が経営するブラックな派遣会社で働きながら駅の裏手で一人暮らしをする青年、玲氏。作家になるのが夢だけど、そう簡単なことじゃない。
ある金曜日、駅を降りると、スーツを着た若い男に声をかけられる。
「少しだけお時間よろしいでしょうか」
無視して歩き去ろうとするが、「金曜の夜だけの勤務でも大丈夫です」の一言で遊ぶ金欲しさに振り返る。
「今日とかでもいけるんですか?」
それが、駅の表の繁華街で黒服の仕事を始めるきっかけだった。
プライベートの仲の、タバコの吸いすぎで、それでもタバコをやめない酸素ボンベを転がしながら歩くおじさん、鷹さん。喧嘩はやたらと強いけど、気の弱いコウシ。黒服をやるきっかけになった京平さん。イザコザのせいで警察署の中の保護室と呼ばれる檻の中で過ごした時の警察官との馬鹿みたいな会話。
今思うとそれは玲氏には全て、愛すべき人生の日々だった。
*ペンネームはReishですが玲氏は本名ではありません。これはフィクションです。