あらすじ
紫の水晶に冒された者は、世界から抹消される。そこに生きた存在証明、人々の記憶からも完全に消えて無かったことになる。
この水晶が天界に群生したのは、煉獄の王復活の直後だった。次元の壁を突き破り、天界へと侵略してきたのだ。
そんな現代で、死んだように生きる男がいた。
名はカマエル。以前は"若き伝説"と呼ばれた天使だったが、神に謀反を起こした故、天使の資格を剥奪されてしまった。
崩壊していく天界とともに滅亡を受け入れるつもりだったカマエルだが、不意に1人の少女と出会う。
名はエルカ。特別なチカラなど何もない、普通の天界人の娘だった。しかし煉獄の侵攻で家族を失い、さらには望まぬ形で天使の輪を授かってしまったらしい。
欠けたものを埋めるように寄り添う2人だが、忘却と死が迫る天界ではあまりにも脆い繋がりだ。
この出会いを運命にしたいのであれば、彼らに残された手段はふたつ。
ひとつは、互いを忘れないように心中するか。
もうひとつは、たった1人のために天界を滅亡から救うかだ。