あらすじ

大学で最近、やたらと纏わりついてくる男がいた。 ひどく、煙たい男だった。 褒めてくるのだ。頭の良さ、言葉選び、服のセンス。あらゆるものを、過剰なまでに。 そして、必ず最後にこう続けて来る。 「あ~、あなたに嫌われたくないなあ、でも言っていいですか?」 「それって、もっとこうしたほうがいいですよ」 「それは良いことなのだから、喜んだほうがいいですよ」 善意の顔をして、彼は俺の思考を、感性を、行動を、一つ一つ決めつけ、がんじがらめにしていく。 「あなたは、どうせボクの意見なんて『勝手にお前がいったことだ』というのかもしれませんが」 「人の好意は受け取らないとダメですよ」 「おや、あなた。……実は、具合が悪いんじゃないですか? 疲れてます?」 ぬるり、ぬるり。 友人たちに相談しても、「考えすぎだ」と笑われるだけ。 どうにも、息苦しい。不思議と、彼に関わり始めてから、俺が一生懸命やっていたことは、何一つうまくいかなくなっていく。

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小説を読もう2025/10/22
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