あらすじ
ここは、スキルの優劣が人生の全てを決める世界。
十五歳の“審判の日”、俺、アッシュに与えられたステータスは、誰もが目を疑うものだった。
《アッシュ:Lv.1》
《攻撃力:0》
《防御力:0》
《スキル:測定不能(アンノウン)》
攻撃もできず、防御もできない。前代未聞の“最弱”ステータス。
俺は貴族の家から勘当され、冒険者パーティーでは「生きてるだけのサンドバッグ」「囮にすらならないゴミ」と罵られ、追放された。
もう、生きる意味なんてない。
全てを諦めた俺が、路地裏でゴロツキに絡まれた、その時。
男が振り下ろした渾身の拳が、俺の顔面に叩き込まれた――瞬間。
「グギャァァァッ!!」
悲鳴を上げたのは、男の方だった。
まるで鋼鉄を殴ったかのように、彼の腕はありえない方向に折れ曲がっていた。
俺は、無傷。痛みすらない。
――そう、俺のスキル【等価報復(フルリベンジ)】は、ありとあらゆるダメージを**“100%”**相手に反射する、究極のカウンタースキルだったのだ。
物理攻撃、魔法、呪い、毒…その全てが、俺を“経由”して、放った本人へと寸分の狂いもなく跳ね返る。
俺は、ただそこに“いる”だけでいい。敵が強ければ強いほど、その一撃が強力であればあるほど、相手はより速く、より確実に、自らの力で自滅していく。
これは、世界で最も戦う気のない俺が、ただ立っているだけで最強の敵を打ち破り、いつの間にか世界最強と崇められるようになってしまう物語。