あらすじ

月面基地の生存者・白石ルナが左耳だけ月化して地球と通信を続ける中、柊は学校で彼女と心を通わせるようになる。左耳から届くルナの声は地球から38万キロ離れた月面の孤独と葛藤を告げ、彼女は通信機故障のため誰にも信じてもらえず孤立していた。柊はさくらというクラスメイトと空を共有する日々を送りつつ、左耳の異変と月からの告白に向き合う。ルナは地球へ帰る方法を模索しつつも、月と地球を結ぶ「届かない想い」を抱え続ける。  一方、さくらは自らも宇宙の声を受信する能力を持ち、遠くの星の声と結びつく孤独を語る。柊とルナの関係は、距離と時間を超えた“聴こえる恋”として徐々に深まるが、現実には会うことが難しく、別れと再結合の不確定性が付きまとう。物語は、信じることと諦めることの境界を探る。ルナは最終的に地球へ帰る決意を固め、柊は彼女を待つ覚悟を示す。通信が途切れそうになる危機の中、二人は互いを忘れないと約束し、左耳の月は徐々に元の形へと戻る。  やがてルナは退院・再会の希望をつかみ、現実と記憶の揺らぎを乗り越えて再会を果たす。最後には、届かないはずの想いが距離を越えて実際に結ばれる希望が描かれ、月面通信を介した「好き」の波長が確かに届くことが示される。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2025/10/22
  • 現在の作品月面通信、届かぬ「好き」の波長