あらすじ
霧に包まれた小さな谷《リセルナ》。
そこでは、人々が“祈り”によって守られ、穏やかな日々を送っていた。
十五歳の少年・リオは、友人のフィーゼ、クロとともに平凡な毎日を過ごしていたが、
ある夜、井戸の底から響いた「声」と金色の光をきっかけに、世界が静かに軋み始める。
祈祷所の崩壊、霧の消失、そして“祈り”の崩れた形――。
失われた村を前に、リオは「祈りとは人の記憶」だと知る。
母が遺した欠片を手に、彼は決意する。
――忘れられた祈りを集め、もう一度“暁”を灯す、と。
穏やかな日々の先に待つのは、祈りを失った世界。
霧の外で出会う者たち、揺らぐ信仰、変わる友情。
少年が歩むのは、“終わり”と“再生”の狭間の物語――。