あらすじ
ブラック企業で過労死した俺が次に目覚めた時、そこは亡者が蠢く灼熱の大地――地獄だった。
そして、俺の役職は、地獄の全てを統べる最高責任者、閻魔大王。
―――最悪だ。
目の前に広がるのは、ひたすら亡者を拷問するだけの非効率な作業現場。疲弊しきった鬼の職員たち。無限に続く残業。
前世と何も変わらない、究極のブラック環境じゃないか!
「――こんな地獄(かいしゃ)、俺が変える!」
元・中間管理職の社畜魂に火が付いた俺は、地獄の大改革(魔改造)に着手する。
まずは、血の池地獄を浄化し、疲労回復効果のある「源泉かけ流し温泉施設」に!
次に、針の山に「安全柵」と「命綱」を設置し、アスレチック施設として一般開放!
そして、鬼たちには「週休二日制」と「成果報酬ボーナス」を導入だ!
俺の改革は、地獄の常識を次々と破壊していく。
罰を受けるはずの罪人たちは、労働の喜びを知り、優秀な技術者や職人として再就職。
疲弊していた鬼たちは、労働環境の改善で士気が上がり、驚異的な業務効率を叩き出す。
いつしか俺の地獄は、罪人ですら移住を希望し、果ては天国から視察団が訪れるほどの、超優良国家へと変貌していた。
…あれ? 俺、ただ働きやすい環境にしたかっただけなんだけど?