あらすじ
私の夫、王太子であるジークフリート様は、最近召喚された聖女様にご執心です。
公務も放り出し、四六時中彼女のそばに侍っています。
そしてついに、彼は私にこう告げました。
「リゼット。私は聖女様と真実の愛を見つけた。お前との婚姻は間違いだった。離縁する」
国家間の契約であったはずの私たちの結婚を、なんと身勝手な理由でしょう。
ですが、私も都合が良いのです。
こんな冷酷な王太子の妻でいることには、とうの昔に疲弊していましたから。
「はい、喜んで離聞いたします! 聖女様とどうぞお幸せに」
満面の笑みで即答した私に、殿下は一瞬呆気にとられていました。
彼は私が泣いて縋るとでも思っていたのでしょうか。
さあ、これで自由です。私は私の道を行くまでです。