あらすじ
声を失った花屋の咲良(さくら)と、言葉を信じられなくなった青年・凪(なぎ)。
交わすことのない沈黙が、やがて二人を結びはじめる。
花屋で静かに働く咲良の前に、ある日ひとりの青年が現れる。
彼は、自分の言葉で誰かを傷つけた過去を抱え、
今は言葉を使わずに人の心を動かす“マイム”をして、街に立っていた。
花と言葉。沈黙と表現。
伝わらないはずの想いが、少しずつ形を持ちはじめる。
けれど、凪の過去を知る女性の訪れが、咲良の穏やかな日常を揺らしていく。
「言葉は、誰かを救うことができるのか」
失われた声と沈黙のあいだで、ふたりが見つける“もう一度、生きていくための言葉”の物語。
全七章。週1~2回更新。