あらすじ
ここは、スキルが“料理”のように生まれ、人々がそれを喰らって己が力とする世界。
そして、その価値を見極める“美食家”こそが、パーティーの頭脳であり、支配者だった。
俺、トウジのスキルは【味見】。
ダンジョンで手に入れた未鑑定のスキルオーブを、文字通り“味わう”ことで、その効果を判定する。
しかし、俺の味覚は他の美食家と違いすぎた。誰もが絶賛するS級スキルを「後味が悪い」と言い、誰もが見向きもしないF級スキルを「最高の隠し味がある」と評価する。
「お前の味覚は狂っている!パーティーのお荷物だ!」
俺は、所属していたS級美食家パーティー「美食の探求者」から、そう罵倒され追放された。
――だが、連中は知らなかった。
俺の舌が味わっていたのは、スキルの“効果”などではない。
そのスキルの**“本質”と“将来性”、そして、スキルに宿る“呪い”や“副作用”という名の“腐敗臭”**そのものだったということを。
これは、味覚という最も原始的な感覚だけで、あらゆる才能の真贋を見抜き、腐った才能(ゴミスキル)を最高の逸材(ゴッドスキル)へと調理する、世界で唯一の“スキル・ソムリエ”の物語。