あらすじ
王国の地下遺構を破壊し、虚空の真実を知った健人は、
《虚空因子》の導きに従い、ダンジョン最深層へと足を進める。
そこには“神の加護に拒まれた存在”――魔族が潜んでいた。
互いを敵と誤解したまま、激しい戦闘が始まる。
だが、健人の《虚写》が魔族の魔術を模倣・無力化した瞬間、
空間そのものが震え、虚空と闇の波長が共鳴する。
魔族の斥候隊長マアラは健人を制止し、問う。
「お前は何者だ。光の民でも、闇の徒でもない――」
背後の若き魔族・レインが怒声を上げる。
「虚空の欠片だと?そんなもの神話だ!」
健人は静かに語る。
自らが異界の人間であり、召喚の儀式で“バグ”として弾かれた存在であること。
《虚写》と《虚空因子》――神の構造を写し、壊し、作り直す力を持つこと。
そして、光の神が築いた“正義という名の歪み”を再構築するためにここへ来たことを。
その言葉と波長がマアラの魂に共鳴する。
光に焼かれた胸の痕が青く輝き、彼女は確信する。
「……虚空の勇者。お前は神の外に立つ者だな。」
健人は名を告げる。
「――ゼル=イグナシア。それが今の俺の名だ。」
こうして二人は手を取り合い、虚空と闇の契約が結ばれる。
導かれた先は、闇の王の玉座。
魔王ヴァル=レグナは彼を見据え、言う。
「久しい、“外の意志”よ。お前が神を壊すというなら、我らはその礎となろう。」
健人は応じた。
「俺は人類を救わない。だが、自由を取り戻す。
光と闇の時代は終わる――次は、虚空の時代だ。」
神に選ばれなかった者たちが、今、手を組んだ。
この瞬間から、“再構築の戦い”が始まる。