あらすじ
魔法少女が“国家資格職”として定着してから半世紀。
かつて世界を覆いはじめた不可視の侵蝕物質――魔素。その浄化能力を唯一有する存在として、魔法少女は国家の象徴であり、人々の希望と崇拝の対象だった。
だが、その華やかな表舞台の裏で、少女たちは知らぬままに「命の代償」として世界を支え続けていた。
ユノ・アマツキ、十五歳。
生まれつき左眼に宿る“オーロラアイ”を持つ彼女は、幼いころから「天与の魔法適性」として注目され、IMIA(国際魔法少女機構)の養成所に迎え入れられる。
彼女の武器――《リリースコード》は、代々受け継がれる特異な“鍵型アークウェポン”。
その力は想定を遥かに超え、彼女の初任務で放たれた光弾は、敵のみならず街の一部をも焼き払った。
そして同時に、彼女の武器は鼓動を打ち始める――まるで生きているかのように。
次第にユノの周囲では“引退”する魔法少女が増えていく。
彼女たちは任務を終えた後、何事もなかったかのように日常へ戻る。
だがある日、親友リオの“引退後”の姿を目にしたユノは、その瞳の奥に、かつての彼女がいないことに気づく。
笑顔も声も同じなのに、“魂の色”が違っていた。
やがて、IMIA内部の機密文書に記された名――“リリースコード計画”。
それは、引退した魔法少女たちの魂をエネルギー資源として変換し、世界の維持に転用する極秘の防衛機構。
そしてユノ自身は、その装置の中枢――“オーロラリアクター”と融合させられるために生まれた存在だった。
彼女が選ぶのは、世界を支える歯車として消えることか。
それとも、奪われた光を取り戻すために“鍵”を壊すことか。
少女の願いが、やがて世界の構造を変える――。