あらすじ
ある夜、街角のコンビニに並んでいたのは、半額シールを貼られた“宇宙”だった。
銀河の一番星でさえ、値下がりに沈むように濁った光を放っている。
客はそれを手に取り、レジへと向かう。
店員は何事もないように「ポイントはお使いになりますか?」と微笑む。
客は月のかけらを差し出し、次の新月の日に“とっておきの品”を持ってくると約束して店を後にした。
夜の交差点で、袋の口から星屑がひとつこぼれ落ちる。
それはアスファルトの上で瞬き、信号機の赤をやさしく染めた。
まるでこの世界がほんの少しだけ、夢の温度に近づいたように——。