あらすじ

高校1年生の椎名柚は、夏の花火大会で2歳上の幼馴染・植村心葉と久しぶりに再会する。しかし、心葉の様子がおかしい。階段を降りるとき手すりを探り、眩しそうに目を細める姿に、柚は違和感を覚える。翌日、心葉は衝撃的な告白をする。「見えなくなるの、私の目。あと半年で」。  進行性の視神経疾患により、心葉は色覚から視力を失いつつあった。赤、オレンジ、黄色の順に色が消え、最後に残るのは青と緑だけ。そして半年後には完全に失明する。視覚障害を持つ妹・杏を持つ柚だからこそ、「見えること」の大切さを痛感していた。  「半年で、世界中の綺麗なもの見せる」──柚は無謀な決意を胸に秘める。地学部で学んだ知識から「青と緑だけの世界」を思いつく。西オーストラリアのハメリンプール。35億年前から生き続けるストロマトライトと、青い海と空の絶景。  折しも地学部の部長・柊先輩が商店街の福引でオーストラリア旅行券4名分を当てる奇跡が起きる。「これで行けるぞ、ハメリンプール!」。地学部の合宿として、柚、心葉、柊先輩、カッシーの4人でオーストラリアへ向かう。 パース空港で運転問題が発生するが、偶然出会ったバックパッカー・ノゾミが運転を買って出て、5人でハメリンプールを目指す旅が始まる。道中、車の故障や宿泊先の問題など数々の困難に直面するも、現地の人々の温かさに助けられ、仲間との絆も深まっていく。  果たして柚は心葉を「青と緑だけの世界」へ連れて行くことができるのか? 限られた時間の中で二人の想いはどうなるのか?

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2025/10/20
  • 現在の作品君の青が消えるまで