あらすじ
闇魔術師のネロは瀕死で倒れていたところを隻眼の騎士ライオネルに助けられ、困惑していた。
治療魔法を吹き込むためとはいえいきなり口づけられたのだ。
誰もが憧れる清廉潔白な聖騎士に対し、警戒するネロ。
それには理由があった。
――ライオネルは、ネロが原因で片目の光を失っていた。
暗殺組織に所属する自分の正体がバレたら復讐される。
さっさと逃げ出そうと思っていたのに引きとめられて……
年上のくせに拒絶されるとしょげた犬のような顔をする美貌の聖騎士に調子が狂いっぱなしだった。
悪党の自分が愛されるなんて信じられないひねくれ者が、だんだんと絆されていくお話。聖×悪BL 悪党受です
【ライオネル/銀髪アイスブルーの瞳、眼帯。聖騎士】×【ネロ/黒赤まだら髪に黒目。闇魔術師】
※ネタバレ有のあらすじ
所属していた暗殺組織で暴行を受け、瀕死で逃げ出した闇魔術師のネロは、治癒魔法を注ぎ込まれて目を覚ました。
自分を介抱していたのが王都で有名な『隻眼の聖騎士ライオネル』であることに気づき、警戒する。
暗殺組織と騎士団は因縁の相手。正体がバレたらもっと酷い目に遭う。
しかも彼が片目の光を失ったのは、ネロが原因だった。
腫れ上がった顔のせいで正体に気づかれなかったようで、ネロは冷や冷やしながらも彼の屋敷で介護される。
ネロは幼い頃故郷の村が疫病で死に絶え天涯孤独だった。
偶然出会った魔術師に『闇魔術』の素質を見抜かれた彼は『暗殺組織・夜の牙』でのし上がり地位を獲得する。
人の汚い部分ばかりを見て立派な悪党に育ったネロ。
しかし組織での仕事の最中、邪魔な聖騎士に何度も遭遇し邪魔をされた。
ライオネルは特別な加護を持った貴族で、誰もが憧れる清廉潔白な『聖騎士』だ。
自分とは真逆の彼を見ると何故か胸がざわつき冷静ではいられなくなる。
二人は衝突を繰り返すが、ある日ネロが原因で聖騎士の片目を毒矢が貫いた。
師匠の魔術師も捕まり処刑され、後ろ盾を失ったネロは『夜の牙』内で毎日酷い扱いを受ける。
暴行を受け逃げ出したネロは、再びライオネルと出会った。
動けるようになるまでは利用してやろうと考えたネロだが、何故かライオネルは甲斐甲斐しく世話を焼いてくる。好意には慣れず、ほだされていくネロ。
しかしこの態度もネロの正体に気づいていないからこそ。片目を奪った仇だと知れば憎悪の目で睨んでくるに違いない。
そう考えたネロは結局屋敷から逃げ出すが『夜の牙』の者に連れ戻されまた暗殺に関わることになる。
どこまでも自分の道は泥にまみれた人生だと諦めていた。しかし彼を救出しにライオネルが現れる。
「何度奪われようと、必ず探し出す。私のこの片目はもう盲目で構わない」
ネロの正体は既にライオネルに知られていた。
彼の真摯な告白に、ネロは自分と真逆の彼が眩しくその目に映りたくて悪態をつき、挑発したのだと本心を吐露する。
暗殺組織を一網打尽にしたライオネルは、ネロを屋敷へと浚った。