あらすじ
「毒島秀行物語 ― 革命の遊技機を創った男」
焼け跡の町に 玉がはねた
子どもだった君は その音を聴いた
――それは、夢のはじける音だった
油と鉄と、ほこりの匂い
手のひらの火傷を誇りに変え
君は言った
「遊びは 人の希望だ」と
廃材の中で 光を探した
光が当たると 笑う人がいた
笑う人を見ると 君が笑った
それが、三共の始まりだった
ネオンの夜に 街が呼吸する
フィーバーの渦に 人が集う
誰かが当たれば、誰かが歓声を上げる
その一瞬のために 人生を賭けた
規制が来ても 批判が来ても
君は信じていた
「遊びを堕とすのは 人の心だ。
ならば、心を磨けばいい」と
群馬の風が吹く
黄昏の工場に まだ明かりが灯る
君の手が残した機械が
いまも 小さな奇跡を起こしている
誰もが一度は 玉の音に夢を見た
その夢の奥に 君がいる
――鉄を信じ、人を信じ、
“遊び”に魂を込めた男。