あらすじ
突如として、世界中から人類が消え去った――。 2025年10月18日。その朝、地球上で生き残ったのは日本列島にいた人々だけだった。 日本人1億2000万人、在日外国人340万人。合計1億2340万人。 これが、新しい「全人類」となった。 --- 天才エネルギー科学者・佐藤優希は、政府から突然の召集を受ける。 「君が、この地球の再設計を指揮しろ」 エネルギー自給率12%、食料自給率38%の日本。 このままでは、3ヶ月以内に文明が崩壊する。 海外の油田、農地、工場――無人となった世界中のインフラを、限られた人員で維持しなければならない。 そして、日本語だけが残った世界で、新しい秩序を創り上げなければならない。 --- しかし、優希の前に立ちはだかる壁は、技術的困難だけではなかった。 「外国人に頼るな。日本人が支配すべきだ」 権力欲に駆られた政治家・桜井晋三は、在日外国人を従属的立場に置き、海外資源を「日本の戦利品」として独占しようと画策する。 母国を失った340万人の在日外国人たちは、日本政府への不信と絶望を抱えながらも、生き残るために協力を強いられる。 優希は信じていた。 「全人類で協力すれば、必ず道は開ける」 だが、理想と現実の狭間で、彼は何度も挫折を味わうことになる。 --- 炎上する中東の油田。 崩壊寸前の原子力発電所。 食料危機に揺れる日本列島。 激化する政治対立、そしてクーデター未遂――。 人類最後の1億2340万人は、生き残ることができるのか? そして、なぜ日本だけが「特異点」として残されたのか? --- これは、絶望の淵から世界を再生する、ひとりの科学者の物語。 理想と現実。科学と政治。日本人と外国人。 すべての境界線が崩れ去った世界で、人類は新たな未来を創造できるのか