あらすじ
最近、ちょっと変わった話を耳にした。
あるマンションのエレベーターが、どうやら普通じゃないらしい。
住人たちは普段通り六階や五階のボタンを押すのだが、時々、誰もいない階で止まったりするというのだ。まるでオカルトめいた話だ。
噂では、そのエレベーターは――異世界と繋がっているのだという。
もちろん、信じている人はほとんどいない。冗談や都市伝説の類だろうと片付ける人ばかりだ。
けれど、実際に体験したという人間は、口を揃えてこう言う。
「見えない霧に包まれて、誰もいない恐ろしい世界に迷い込んだ」と。