あらすじ
高校二年生の樋野天音は、家族の軋轢と孤独を抱え、全てに苛立ちを覚えていた。
「私なんか、いない方がいい」
修学旅行の最中、皆既日食の光に包まれた天音は、祖父から渡された古びた鏡(オーパーツ)の力で時空を超越してしまう。
目覚めたのは、日本とは似て非なる古代世界。
そこで天音は命を狙われながらも民を守ろうと孤独に生きる、若き東和国の王子・彷徨と出会う。
誰にも心を開かない彷徨だったが、天音の純粋な優しさに触れ、二人は瞬く間に惹かれ合う。
天音は彷徨の孤独を癒し、彷徨は天音に「孤独でも立つ一本筋の勇気」を教えた。
しかし天音の存在は古代世界にとって「異物」であり、彷徨の命を危険に晒していく。
「お前がいると、世界が滅びる」
彷徨の愛は、天音の「彼に依存したい」という願望を打ち砕き、「愛する者の幸せのために、自分は何ができるか」という究極の問いを突きつける。
命を賭した別れの瞬間、孤独な王子が託した最後の約束とは?
天音は再び孤独な青春へと戻るのか?
時を超えて結ばれた愛による、孤独な魂の救済の物語。