あらすじ
その晩、少年は初めて運命を信じた。
この復讐の炎に取り憑かれたこの女こそが、己の運命だと思った。
これは、今は亡き国の姫と運命の少年による復讐の旅路。
かつて交易の中心として大陸で最も栄えたリティニア王国。その最後というのは呆気なく、王の腹心の部下の裏切りによって国は二分され、今世紀最大の内乱の後、王と妃、王子の処刑を以て国は滅んだ。
血と煙の匂いが蔓延る戦場と化した王都を目に焼き付けて、まだ9つの歳の姫はその一生を復讐の業火に身を投じることを決意した。
時は移ろい、姫は腰に剣を携え、外套を纏い、旅人として各国を亡霊のように彷徨っていた。今夜、歴史の歯車が動き出す。