あらすじ
深夜、窓を突き破るように現れたホウキに乗る妖精――その姿は、デイケアで出会った真子に似ていた。彼女は自らをアンドロメダ星雲の未来から来た存在だと名乗り、意識のテレポーテーションによって地球にやってきたという。妖精は、未来の真子の分身であり、心の病を癒すために現れたのだと告げる。
日常と非日常が入り混じる奇妙な生活が始まる。朝食に目玉焼きを作り、時にはバスタオル一枚で現れる妖精。彼女とのやり取りを通じ、主人公は意識と魂、そして多元宇宙の可能性について考え始める。一方、現実世界ではデイケアに通う真子が存在し、妖精との関係と真子の現実の存在との間で、主人公の心は揺れ動く。
やがて、妖精は「ミー」と名付けられ、主人公と真子、そしてミーの三者の意識が複雑に交錯する。意識は宇宙を漂い、透明人間のように存在し、互いの心を引き寄せる。しかし現実では、精神科デイケアの厳しい監視があり、主人公は他者からは独り言を言う奇行者に見られ、危うく入院のリスクを負うことになる。
意識と現実、未来と現在、幻覚と真実――不思議な妖精との出会いを通して、主人公は恋や魂の意味、そして人間の心の神秘に触れていく物語。