あらすじ

「テレーゼ様、お覚悟はよろしいですか」 「……はい」  死刑執行人のアルバンさんが、女性かと見紛うほどのお美しい顔で私を見下ろしている。  後ろ手に縛られている私は、アルバンさんにそっと首を差し出した。  大丈夫、全然怖くない。  この人なら、痛みを感じる間もなく私の命を絶ってくれると知っているから。 「では、参ります」  アルバンさんが聖剣ニャッポリートを、天高く掲げる。 「――あなた様に、魂の救済があらんことを」  ヒュンという風を斬る音と共に、私の意識は途絶えた。 「テレーゼ、ただ今をもって、君との婚約を破棄する!」 「――!」  目を開けるとそこは華やかな夜会の最中。  私の婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるヨーゼフ様が、ドヤ顔で私に指を差しながらそう宣言した。  ……ああ、また戻ってきちゃったか。  これでもう何回目かしら。  10回を超えたあたりからは、数えるのも億劫になっちゃった。  ――何故か私は死ぬたびに、この場面まで時間が戻ってしまう。  何とかこの状況を打開しようと、あの手この手を尽くしてるんだけど、不思議と結果は毎回断罪エンド……。  一応私なりに頑張ってるつもりなんだけどなぁ……。  まあ、落ち込んでても始まらないわ!  今回こそは、断罪エンドを回避してみせるわよ!

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カクヨム
カクヨム2025/10/18
  • 現在の作品スーパーおっちょこちょい悪役令嬢は、何度ループしても断罪されてしまう