あらすじ
友人の遺品整理で見つけた、一冊の黒いノート。
そこに綴られていたのは、愛と承認のあいだで崩れていく男の「手記」だった。
彼女に愛されることで、自分の存在を証明していた男――灰原晃。
その「失恋」は、ひとりの人間の心だけでなく、社会との接点までも静かに壊していく。
ページをめくるたび、語り手・大辻春樹は気づく。
愛されていたのは“誰”だったのか。
そして――「愛されている俺」を失ったとき、人は何を失うのか。
〈登場人物〉
◆大辻春樹……語り手。友人・晃の遺品整理中に手記を発見し、禁忌を破ってページを開く。
◆灰原晃……二週間前に亡くなった男。愛する女性に別れを告げられ、少しずつ心を蝕まれていく。
表紙 Canvaにて作成