あらすじ
タイトル: 便器の乙女戦記
あらすじ:
新垣進一は、ただ普通のサラリーマンだった。残業が続いたある日、ふと立ち寄った公園の公衆トイレで見たものは、小便器の上に鎮座する、美しい少女の首だった。その衝撃的で不可解な光景に警察へ通報するも、駆けつけた警官には首はおろか、小便器そのものが消え失せている。器物損壊と公務執行妨害の容疑で逮捕され、呆れた彼女にフラれ、人生のどん底に突き落とされた進一。
その時、彼の浴室に現れたのが、その「少女首便器」――名前をウリナという存在だった。
「進一様」と彼女は宣言する。「全宇宙大戦が、始まります」
暴虐なエアコンヘッド・ヒューマノイド軍団との戦争へと放り込まれた進一は、無数に存在する美しい少女首便器たち「陶器守護隊」の、予言されし指導者に任命される。パイプレンチと、へこたれない正義感だけを武器に、眼鏡の普通人が、はかなくも美しい彼女たちを指揮し、地球だけでなく全次元の現実を救わねばならない。これは、日常が非日常に塗り替えられていく、爆発的コメディかつ叙事詩的バトルの記録である。
主な登場人物:
新垣 進一(あらがき しんいち)
ごく普通の眼鏡サラリーマン。几帳面で実直だが、どこか人生の抜け感が玉にキズ。公園のトイレでの少女首便器との衝撃的出会いをきっかけに、人生が180度転換する。「陶器守護隊」のため、そして自分を信じてくれる彼女たちのために、たとえ武器がパイプレンチだけでも、司令官として戦うことを決意する。その動機は「こんな美しい子たちを死なせられない」という、単純で純粋な正義感から。
ウリナ
進一が最初に出会った少女首便器。透き通るような陶器のような肌と、穏やかな琥珀色の瞳を持つ美少女。多元宇宙を流れる「流れ」の意志の顕現であり、進一を最高司令官と認める張本人。冷静沈着に見えて、仲間を想う熱い心の持ち主。進一にとっては、この奇妙な世界への案内人であり、最も信頼を置く参謀である。
ミズコ
陶器守護隊の作戦担当。銀髪をきっちりと結い、小さな眼鏡をかけたクールビューティー。データ分析と戦略立案のプロフェッショナルで、常に冷静沈着。水鏡のような戦術マップを通じて、管内400万、全世界20兆に及ぶ軍団の配置と動向を管理する。口調は事務的だが、姉妹の喪失に最も心を痛めている。
サクラ
クリムゾン色の髪と、名誉の勲章のような(ひび割れた)戦傷を基部に持つ、戦士タイプの便器。陶器守護隊の前線指揮官。猪突猛進タイプだが、仲間を守る戦術を何よりも重んじる。進一に戦闘訓練を施し、そのひたむきな覚悟に敬意を抱くようになる。言葉少なだが忠誠心が厚い、武人肌の女性。
エア・コンドル
エアコンヘッド・ヒューマノイド軍団の冷酷無比な司令官。その目的は、全多元宇宙に絶対的な秩序と静寂――「永久凍土」を課すこと。全てを効率と論理で測り、生命が持つ「混沌」と「非合理」を致命的欠陥と断じる。進一の持つ、計り知れない「意志」を、完璧に秩序立てられた自らの計画に対する最大の脅威と見なしている。