あらすじ
17歳の男子高校生・神崎湊(かんざき みなと)は、地方都市の公立高校に通う平凡な生徒だ。
だがある日、転校してきた同い年の少年・篠原黎(しのはら れい)と出会ったことで、湊の日常は静かに崩れはじめる。黎は何かに怯えるように生き、他人との距離を拒む。彼の肌は異様に白く、感情の揺れがほとんどない。そして、噂では「前の学校で同級生を死なせた」と囁かれていた。
やがて湊は黎の秘密を知る。彼は「灰色の子」と呼ばれる――“人の罪を代わりに背負う”異能を持つ存在だった。周囲の人間の苦しみや憎しみが彼の中に蓄積され、やがて彼自身を蝕んでいく。
湊は黎を救おうとするが、灰色の力は彼自身の心も侵していく。友情、愛情、罪悪感、そして赦し。二人の少年の絆は、やがて世界の境界を揺るがす選択へと繋がっていく。
――人の痛みをどこまで共有できるのか。
灰色の世界で、彼らは「生きる」意味を探す。
構成(全10章予定)
1. 第一章 灰色の転校生
2. 第二章 放課後の雨
3. 第三章 噂の中の彼
4. 第四章 罪を分ける手
5. 第五章 夜を渡る声
6. 第六章 白と黒の境界
7. 第七章 消えた日記
8. 第八章 灰色の記憶
9. 第九章 君を赦す
10. 終章 灰の空の下で