あらすじ
法医学科を志す女子大生・白石凛(しらいし・りん)は、死体に残る“音”を解析するという異端の研究をしていた。
死後硬直の進行と筋肉振動の波形、そして死亡直前に記録された環境音――それらを重ねることで、「死の直前に響いた音楽(バラッド)」を再現できるというのだ。
だが、彼女が担当した解剖実習中、ある死体から“ありえない旋律”が聞こえた。
それはまだ生きている誰かが奏でた音だった。
大学の裏で進行する研究費の不正と人体実験の隠蔽。
科学と正義の狭間で、凛は「死者の声を聴く」異端の検死官へと変わっていく。
――死は沈黙じゃない。誰も聴こうとしないだけだ。
音で解く法医学ミステリ×感情のサスペンス。
静寂の中で鳴り響く“真実のラストノート”が、今、彼女の耳に届く。