あらすじ

「儂は、今年度を以て引退する。この国の未来は若い者達に託そうと思う。老いぼれは去るのみだ。……皆、世話になったな。」 ──……決まった。 脳内で何百回と練習してきた言葉を、今日、ついに口にした。 「『老いぼれ』だなんて!団長はまだ40歳じゃないですか!」 「団長の剣は今でも最強で、まったく衰えていないのに!何でですか!考え直してください!」 「ゲンジ団長は我々『魔導騎士団』の支柱なんです!」 「俺たちの上に立つのは、ゲンジ団長しかいない!」 「辞めないでください!」 想定通り。部下達は儂を思いとどまらせようと、口々に「辞めるな」と訴えてきた。 後ろ髪を引かれるとは、まさにこのこと。 しかし、儂の決意はこの程度では揺るがない。 儂は「老害」にはなりたくない。 王国最強の戦闘集団「魔導騎士団」に所属して20年。 そして、魔導騎士団の団長を務めて12年。 …………儂は、やり切った。 だからもう、よいのだ。 「何と言われようが、儂は辞める。 1年前に、妻に誓ったのだ。『40歳になったら引退する』と。 儂は、残りの人生を妻のために使うと決めたのだ。」 そのはずだったのだが──…… ◇◇◇◇◇◇ 【剣聖】と呼ばれた王国最強の剣士ゲンジが、様々な人々と出会い関わりながら、自身の引き際と人生を模索する話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2025/11/05
  • 現在の作品引退できない伝説の剣士