あらすじ
『白銀の将 ―秦良玉伝―』
**秦良玉(しん・りょうぎょく/Qin Liangyu)**
中国明代末期に活躍した女性将軍。1574年、四川省忠州に生まれ、1648年に没する。男勝りの勇猛さと、詩文を嗜む知性を兼ね備えた「文武両道の女傑」として知られる。
幼少より兄とともに武芸を学び、弓術・槍術に秀でた。やがて永川の将軍・馬千乗(ば・せんじょう)と結婚し、夫の死後はその軍を継いで指揮を執る。自ら創設した精鋭部隊「白杆兵(はっかんへい)」を率い、反乱鎮圧や外敵防衛に数々の功績を残した。
白銀の鎧を身にまとい、戦場では「白衣の将軍」と呼ばれた。女性でありながら朝廷から正式に「女将軍」として認められ、文武百官の中にその名を刻んだ人物である。戦乱ののちも教育と郷土再建に尽くし、晩年は弟子たちに兵法と詩を教えながら静かに生涯を閉じた。
忠義と勇気、そして“国を想う心”を貫いた彼女は、今もなお「中国史上唯一の女将軍」として尊敬を集めている。