あらすじ
〜あの頃、野球ばっかりやってた〜
定年を迎えるまで42年、企業戦士としてがむしゃらに働いた。
生まれ育った故郷の地に舞い戻り、静かに暮らしている。
都会の喧騒から離れ、静かな町で過ごす時間は、それなりに穏やかである。
けれど、どこか心の奥に引っかかるものがあった。
何かをやり残したような、そんな感覚が抜けない。
子どものころ、毎日あんなに広く感じていた道が、今はちょっと狭く見えたりする。
当時は当たり前だった風景も、今見ると妙に懐かしい。
そういうことが、最近よくある。
この本は、自分の昔話だ。
野球ばっかりやっていた、小さな自分。
物もあまりなかった時代に生まれ、少年野球に夢中だった頃、プロ野球選手になる夢を追っていた。中学・高校、壁に何度もぶつかり、それでもあきらめられなかった日々。
振り返ると、なんてことない話かもしれない。
だが、自分にとっては全部が大事な時間だった。
体も小さく、目立つ選手でもなかった。
ただ、がむしゃらにやった。
必死でバットを振って、声出して、仲間と一緒に汗をかいて。
勝ったり、負けたり、泣いたり、笑ったり。
その全部が、自分を支えてくれていたような気がする。
もし今、何かに夢中になっている人がいたら。
うまくいかなくて、ちょっとつまずいてる人がいたら。
この昔話が、誰かの、ほんの一匙でも、何かのヒントになればと思います。