あらすじ

その日、世界は一枚の奇妙な写真に騒然となった。 地底深くで消息を絶った探査隊。彼らが最後に遺したのは、光の中に微笑む謎の美女が写った一枚の画像と、《地の底に“天国”を見た》という言葉だった――。 宇宙観測ステーション「アーク7」に勤務する技術者・宮田悠(みやた・ゆう)は、どんなノイズも「宇宙人からの信号」と信じる筋金入りのSFオタク。戸籍を持たない「宇宙生まれ(スペースベイビー)」という孤独な出自を隠し、いつか宇宙の同胞を見つけるという壮大な夢だけを支えに生きていた。 そんな彼の前に、一人の女性が現れる。 新任監査官・如月レイナ。 氷のように冷たい瞳を持つ彼女は、宮田の“宇宙人探し”を「非科学的な空想」と一蹴する、徹底的な現実主義者だった。 「あなたの夢に巻き込まれたら、研究が止まる」 「あなたに、何がわかるんですか!」 水と油のように反発しあう二人。だが、レイナもまた、かつて夢を追い、親友を失ったことで心を閉ざしたという癒えない傷を負っていた。 そんな中、例の写真が発見された地底深くから、地球上のものとは思えない規則的な信号が観測される。それは、宮田にしか捉えることのできない、微弱で孤独な“呼び声”だった。 事態を重く見た上層部は、極秘裏に新たな地底探査チームの結成を決定する。 メンバーに選ばれたのは、たった三人。 信号を唯一受信できる宮田。 過去のトラウマを抱えながらも、現場を知り尽くした天才指揮官のレイナ。 そして、二人の過去を知る、謎めいた上司の阿久津。 地表への帰還リミットは24時間。失敗すれば、彼らは地底ごと核で封鎖される。 「最高の地底旅行にしましょう!」と無邪気に笑う宮田と、「半端な気持ちなら断って」と冷たく突き放すレイナ。正反対の二人は、人類の存亡とそれぞれの夢を懸け、地球の中心へと降下していく。 果たして、地の底で彼らを待つ《天国》の正体とは? そして、反発から始まった二人の関係は、極限状況の中でどこへ向かうのか。 孤独な魂たちが交差する、感動のSFエンターテインメント、開幕!

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カクヨム
カクヨム2025/11/01
  • 現在の作品宇宙(そら)生まれの僕と氷の指揮官 〜地底の呼び声とアース・アンティング〜