あらすじ

2026年、東京。 地図アプリに表示されるが、どの公的記録にも存在しない村「白鷺村」。内閣府直属の極秘部署・文化遺産保全局第零課に所属する真壁燈士は、そこで自分の幼少期の写真を発見する。しかし彼にその記憶はない。村人は言う――「お前は確かにここにいた。そして消された」 国立図書館で見つけた、カレンダーに存在しない日付「2023年11月32日」の新聞記事。その日、渋谷で3000人が消失したという。翌日、全ての記録は削除され、真壁自身の名前が消失者リストにあった。 著名人の訃報が流れた翌日、その人物は「生きている」ことになっている。真壁が追跡すると、彼らは全員「自分が死んだ記憶」を持っていた。そして真壁も――3年前に死亡していた。 博物館に持ち込まれた「未来の遺物」。炭素年代測定の結果は西暦2089年。土器に刻まれたメッセージ:「2027年に起きる"消去"を止めろ」 同僚の碧が命令を拒否し、翌日彼女の記録は全て消された。だが真壁の目の前に碧は存在している。彼女は言う――「私、本当は3年前に死んでるの」 全ての偽史を辿った真壁は、戦慄の真実に到達する。1995年、2011年、2023年――大災害の度に、この国は「データ上で復元」されてきた。そして2027年1月1日、国家全体の完全な消去が実行される。

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カクヨム
カクヨム2025/11/01
  • 現在の作品消された記録、残された真実――偽史採集官・零域ファイル――