あらすじ
西海子さん自主企画『「お疲れ様刑事」の活躍を集めています【タイプミス生まれ悪ノリ育ち】』参加作です。
https://kakuyomu.jp/user_events/822139838538754921
新米刑事・若林清の指導係は、辺見刑事。
何をしても「お疲れ様」としか言わない彼は、署内で「お疲れ様刑事」と揶揄される、やる気のないベテランだった。
管内で発生する連続空き巣事件。
被害に遭うのは、なぜか町内でも評判の「きちんとした」家ばかり。そして、手口は決まって「無施錠の窓」からだった。
正義に燃える若林が聞き込みに奔走する一方、辺見は被害者宅で世間話をしては「お疲れ様です」と茶を飲むばかり。
業を煮やす若林に、辺見は「あの家は、疲れていない」と不可解な言葉を告げる。
彼が口にする「お疲れ様」は、挨拶ではなかった。それは、生活の重みと偽りのズレを測る、彼だけの「物差し」だったのだ。