あらすじ
魔王軍最強の幹部アシュレイドは、突如として光に包まれた。
気づけば、そこは人間の王国。どうやら『勇者召喚の儀』に巻き込まれたらしい。
本来なら、選ばれし英雄を異界から呼び寄せるはずの魔法陣。
だがなぜか、呼び出されたのは敵国の幹部である彼だった。
人間たちは彼を異界の勇者と信じ込み、歓声を上げる。
――好機だ。このまま王の喉を掻き切ってやろう。
そう思った矢先、王は愉快そうに告げた。
「あ、そうそう。召喚術式に爆破魔法を仕込んだんだ。キミ、僕が念じれば ボン! だよ」
逆らえば即死。
つまり、アシュレイドに残された道は一つ……勇者を演じ切ること。
世界を救う気など毛ほどもない。
ただ己の自由を取り戻すために、偽りの勇者は国王の信頼を得ようと動き出す。
……まさか自分が『救世主』として信仰される日が来るとは、夢にも思わずに。