あらすじ
『お前の忌々しいスキルが料理を汚した!』――。王宮厨房の雑用係リオは、料理長が犯した失敗の濡れ衣を全て着せられ、信じていた場所から無一文で追放された。一日に一度ガラクタしか出さない【ガチャ】スキルは『ゴミ出しスキル』と蔑まれ、料理への情熱も罵声に踏み躙られる日々。これは、全てを奪われた男の物語だ。
だが、彼らは知らなかった。追放先の辺境で自暴自棄に引いた【ガチャ】から現れたのは、ガラクタではなく、あらゆる食材を天上の味に変える一粒の【創世の塩】。そう、リオのスキルはゴミ出しスキルなどではなかった。この世界に存在しない伝説の食材や万能調理器具を召喚できる、唯一無二の超絶スキルだったのだ。
真の力に目覚めたリオは、辺境の村で小さな食堂を開くことを決意する。『とろける極上肉』に『未知の調味料ソーユ』――【ガチャ】で生み出す奇跡の料理は、人々の心と体を癒し、辺境の小さな店はいつしか大陸中から客が訪れる伝説の場所となっていく。心優しい仲間たちに囲まれ、彼は本当の居場所と幸福を手に入れた。
一方、リオを追い出した王宮では料理の質が地に落ち、崩壊の一途を辿っていた。後に、病に倒れた国王を救うため、彼らが土下座して頼ることになるのが、かつてゴミ屑のように捨てた男だとは、まだ誰も知らない。