あらすじ
気がつくと、俺は“白い部屋”にいた。
身体は熱く、脈の代わりに電子音が響く。
鏡を覗くと、そこに映っていたのは……知らない顔だった。
──俺は人間なのか?
それとも、ただの“記録”なのか?
「あなたは、カゲトラ。再構築された記録生命体です」
冷たい声でそう告げたのは、AI《イリス》。
彼女によると、俺は“人類最後の観測者”だという。
滅びた世界の真実を探るため、過去の記憶を再生していくうちに、
俺は次第に“自分が何者だったのか”すら分からなくなっていく――。
記憶とは何か。
存在とは何か。
そして、人類はなぜ消えたのか。
ひとりの男と、一体のAIが辿る、“記録された世界”の物語。