あらすじ
ある日、大学生の悠真(ゆうま)のもとに届いた一通のメール。
件名は「ほんの小さなお願い」。
軽い気持ちで削除したその七日後、彼の友人が突然死した。
やがて全国で、同じような“死”が相次ぐ。
SNSでは「転送すれば助かる」「送らないと“選ばれる”」と噂が広がり、
人々は恐怖の中で創意工夫した文面を作り出していく。
“スパム”と“祈り”の境界が崩れ、世界はメールという呪術儀式に飲み込まれていった。
そして、ネットの深層から現れたのは――
かつて禁呪の文字で世界を滅ぼしかけた古き魔族《文士ハル=オズ》。
彼が現代社会に放った「最初の不幸のメール」こそ、すべての始まりだった。
死を避けるために、他人を呪う。
その連鎖の中で、悠真は“言葉の力”と“人間の業”に向き合っていく。
「俺たちは、文字を神に変えてしまったんだ。」
SNS社会が祈りの祭壇と化す現代黙示録ホラー。
あなたの受信箱にも、すでに届いているかもしれない――。