あらすじ

プロローグ ―揺れる鐘の音― 港町にはひとつ、古い時計塔がある。 誰が建てたのかもうわからないが、毎正時になると海風を切って鐘を鳴らす。 だが、この町の一部の人だけが知っていることがある。 ときどきこの鐘は──順番を間違える。 カン、カン、カン──と鳴るはずなのに、 カン、カン、……カ、と一拍だけ戻ることがある。 それは天気でも、故障でもなく、 “誰かの時間がこの町のどこかで少しだけ揺れたとき”に起きる、と噂されていた。 その噂の中心にいると囁かれていたのが、 花屋「Aster Flowers」の、金髪の女だった。 彼女の名はアステル。 昼の顔は、もの静かで手の早い花屋。 夜の顔は、仮面をつけた闇の宝石商── 「Asteright(アステライト)」。 そして、彼女自身はまだ知らない。 自分が扱ってきた“輝き”が、やがて時間そのものを巻き込んでしまうことを。

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小説を読もう2025/11/02
  • 現在の作品花屋の裏の顔