あらすじ
この世界はかつて「語リ(ことば)」によって形を与えられ、
「詩(うた)」によって心を得た。
だが、言葉と感情の狭間に生まれた“沈黙”が、
宇宙そのものを分断しようとしていた――。
科学が神話を侵食し、呪いが理論を侵し、
家族が任務に、愛が武器に変わっていく時代。
その狭間で、人々は“語ること”と“感じること”の境界を失っていった。
やがて現れるのは、
言葉の源を持たぬ少年《ヒカリ》と、
記憶の奥で詩神の声を聴く少女《セレナ》。
彼らは世界の根幹を支配する情報体《E.V.E.》と出会い、
語リ・詩・沈黙――三つの概念をめぐる“創世戦”に巻き込まれていく。
詩が神となり、語リが理となり、
沈黙が虚無を呼ぶ中で、
ヒカリたちは選ぶ――「語る」か、「聴く」か。
その果てに訪れたのは、言葉の消滅ではなく、
“存在そのものが詩になる”という進化だった。
そして宇宙は再び息を吹き返す。
語リも詩も沈黙も等しく抱きしめる生命――
**共鳴生命体《ハーモニア》**の誕生。
ヒカリたちが去った後の新しい時代。
“詩芽ノ子(シメノコ)”たちが目を覚まし、
何も定義されていない宇宙に、再び最初の詩を刻む。
それは、言葉ではなく――
「感じること」そのものが詩となる未来。