あらすじ

高校生の柊真と七瀬凛は幼いころからの親友。ある日、二人を乗せた原付がトラックと衝突し、凛は命を落とした――そう真は信じていた。葬式、遺影、そして「幽霊となった凛」と過ごす49日間。凛は「真を笑顔にしたい」と願い、時雨と名乗る“記憶屋”の導きで、人々の記憶を消していく。  だがそれは、全て真自身の幻想に過ぎなかった。死を受け入れられない真が、自らを赦すために創り上げた虚構の物語だったのだ。時間が進むにつれ、真は違和感を覚える。誰にも声が届かず、体が透け始め、物に触れることもできない。必死に現実を確かめようと病院を訪れた真は、ICUで眠る凛の姿を目にする。事故で死んだのは自分であり、凛は意識不明のまま生きていた。時雨は真に告げる。「死者は自分の死を自ら悟らない限り、成仏できない」と。  すべてを理解した真は、凛に未練を残したまま、自分の49日を終えることを決意する。境界の世界で真は幻の凛に別れを告げ、本物の凛の魂と再会する。記憶を失った彼女に、真は言う。「覚えていなくてもいい。生きてくれ」。涙ながらの別れののち、真は光に包まれ消えていく。凛は現実で目を覚ますが、彼を思い出せない。それでも胸の奥に“心の記憶”だけが残っていた。  一年後、桜の季節。凛は真の墓前で微笑む。「真くんの分まで生きていくね」。風が優しく吹き、花びらが舞う。記憶が消えても、心は愛を覚えている――“49日間の約束”は、静かに成就していた。

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エブリスタ
エブリスタ2025/11/01
  • 現在の作品49日間の約束〜君が笑うまで、私は消えない〜