あらすじ
『その願い、|吾《わたし》が聞き届けよう』
スカーレット・ヘルハーウェルが初めて死んだ真夜中、神様は慈悲を魅せた。"ロジェリンデ"を助けて。"スカーレット"、そばにいて。その二つの願いを叶えるために、新鮮な死体を手に入れて、スカーレットと名乗ることにした。
「ロジェリンデ。お前は何故そんなことをしている」
「そんなこと?」
「這い蹲る理由だ」
「は、はいつくばる……」
だがロジェリンデの境遇はスカーレットの思い描いていたものとは違ったようだ。キッチリとした服を着るスカーレットと違い、ロジェリンデはつぎはぎだらけのドレスを着回し、使用人の如く床を這いつくばって掃除をする。
使用人達の態度も、どこかロジェリンデを軽んじるようなものばかり。
スカーレットは完璧な神様だが万能な神様ではない。スカーレットに入る過程でミスってしまい、記憶を失っていたし、ロジェリンデの願いは契約に形を変えてしまっていた。
と、言うわけでスカーレットは手っ取り早くロジェリンデを幸せにして契約を終了させるため一肌脱ぐことにしたのだった。