あらすじ
同郷の友人に誘われて十年ぶりに故郷に帰ったカイは、地元のBARで待ち合わせをした友人と酒を酌み交わし、夜も深くなってきたところで話題は子どもの頃の思い出に。酒が回りぼんやりとする頭で、カイは町の郊外にあった柵に囲まれた山羊の放牧地の事を思い出し、可愛らしい山羊を見に行ったり遊んだ事を友人に語るが、近くを通りがかった男が、牧場は経営難に陥り、かなり昔に廃業して更地になっていると言う。思い出の地が今はもうなくなった事への寂しさを口にしながら酒を煽っていると、いつの間にか眠ってしまっていた。
目が覚めると、カイは見覚えのある道に居た。あの山羊の放牧地に繋がる道の曲がり角。先に街灯があるのだろうか、曲がり角には光が漏れていた。少しだけ思い出の地を見てから帰ろう、明るいから危険はない。そう思ったカイが曲がり角を曲がると、嘗て山羊の放牧地であった場所には、暗闇の中煌々と光を放つ遊園地ーー「GOaT LAND」が存在していた。カイは驚きと興味に突き動かされ、遊園地の前まで歩いて行くと、山羊の面を被った案内人に出会った。
「ーーようこそ、GOaT LANDへ。53番目のヤギの方」