あらすじ

そこに呼ばれたのは、3人の女たち。 1人はハイヒールを履いた社会人の女性。1人は私立学園の制服をオシャレに着こなした少女。1人は素足でよれよれのTシャツにジーパンを履いた見窄らしい姿の少女。 真っ白な世界の真ん中に三つの椅子が並べてあり、真正面には面接官のような人が机の書類を見ながら、くい、と眼鏡をあげた。 「あなた方の歴史は読みました。まあ、あまり徳を積んだ人生ではありませんでしたね」 座りなさいと、声をかけられ皆、素直に席に着く。 OLっぽい女性は自分の欠けた爪先を見ながら、愚痴っている。面接官の言うことなんか聞いちゃいない。 「プライバシーの侵害で訴えてやる」と豪語するのは、自分と同じくらいの歳の高校生。足を投げ出して気だるげに椅子に腰掛ける。スマホを無くしたとか文句を垂れてる。 そして私。行儀よく椅子に腰掛けたものの、冷や汗で背中はびっしょりで、膝がガクガク震える。 「あなた方3人は、前世の行いが全くよくありません。このままですと、地獄へ送られるわけですが…」 面接官の訥々とした物言いに、私は俯きぎゅっと手を握る。理由はわかってる。自殺を選んだからだ。 そう、ここにいる3人は既に死んでいる。 ここは、天界と地獄の間にある空間。他の2人が何をしたのかは知らないけど、私、清水茅野は高層ビルから飛び降りて自殺を図った時、1人の男性を巻き込んで死亡した。親殺し、子殺し、自死は三大禁忌とされる大罪だった。地獄へ堕ちても仕方がない。他人の命までも巻き込んでしまったのだから。 だけど面接官は、あり得ない言葉を吐いた。 「特殊ケースとして、あなたが3人には、地獄へ堕ちて罪を償うか、異世界に転生して罪を昇華させるか選択肢を与えることになりました」と。

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小説を読もう2025/10/31
  • 現在の作品地獄か異世界か選べと言われたので