あらすじ
大学三年生の主人公は、高校生の頃から小説を書き続けてきたが、一度も評価されたことがなかった。ある日、締め切りに追われた彼は、試しにAIツールに文章の推敲を依頼する。AIが磨き上げた作品は予想外の反響を呼び、彼の投稿サイトでのフォロワーは急増していく。
成功に酔いしれた主人公は、次第にAIへの依存を深めていく。推敲だけでなく、プロット作成にまでAIを使うようになり、効率的に作品を量産する。読者からの称賛は止まらない。しかし、評価されるのは「美しい文章」ばかりで、彼が本当に書きたかった「物語の核心」には誰も触れない。
やがて主人公は、恐ろしい事実に気づく。自分が書いた作品のどこまでが「自分のもの」なのか、もはや説明できないのだ。読者が愛しているのは、AIが作り上げた「自分という虚像」に過ぎない。そして彼は、自分の力だけでは何も書けなくなっていた。思考することを、放棄してしまったのである。
フォロワーが一万人を超えたある夜、パソコンの前で、彼は完全に手が止まる。一文字も書けない。画面に映る自分の顔が、見知らぬ誰かのように見えた。
深夜二時。主人公は震える指で、noteを開く。
タイトルは「告白」。
こちらはショート作品です。完結済みのロングverはこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/822139838485250251/episodes/822139838528767210