あらすじ
38歳の主婦・田中かおりは、娘の「ママのプリン、最近食べてない」の一言に火がついた。
そして夫の「手作りなら安いんじゃない?」という無神経な追い打ち。
その瞬間、かおりの中で何かがはじける――「よし、完璧なプリンを作って黙らせてやる!」
こうして、壮大でささやかな「プリン計画」が始動。
レシピ研究、砂糖の計量に頭を抱え、カラメル作りで焦がしかけ、近所の奥さんの訪問で鍋を放置……。
小さなハプニングの連続の中で、かおりはいつしか「家族の笑顔のために何かを作る喜び」を思い出していく。
数時間後、完成したのは――
少し焦げたけれど、どこか温かい「とろける贅沢プリン・田中スペシャル第1号試作品」。
「ママのプリン、コンビニのよりちょっとおいしい!」
娘のその言葉に、かおりは静かにガッツポーズ。
甘い香りと笑い声が満ちるダイニングで、彼女は確信する。
――この家はちゃんとしてる。プリンがあるから。
日常の中の小さな挑戦と、家族の愛を描く、ほっこりコミカルなホームコメディ。