あらすじ
王都の片隅。勇者パーティは「魔王討伐」を名目に毎日宴と会議を繰り返していた。
しかし、魔王側では別の問題が発生していた。
──勇者が、全然来ない。
「勇者さん、出発から半年ですわ。そろそろ“戦争”の本番、始めましょか?」
黒いスーツを着た魔族の男――魔王ガイゼル=ロウが、にやりと笑う。
その手には封蝋付きの封筒。宛名は“勇者一行 様”。
中身は――《討伐遅延に関する延滞通知および催促書》。
一方の勇者たちは、
「え、これ……魔王から直接来たの? 郵送で?」
「てか、“延滞利息”ってなんだよ!」
と右往左往。だが、どこからともなく町に現れた謎の金融屋風の男が、静かに言う。
「払うも自由、払わんも自由。
……せやけど、払わんかったら次に会うとき“魔王金利”やで。」
この後、勇者たちは“魔王からの督促状”を信じるかどうかで大揉めになり、
一方の魔王ガイゼルは人間界で変装しながら、
「勇者ローン回収プロジェクト」を密かに進めていく──。