あらすじ
男は「宝」、女は「担い手」。
男の出生率、女の十分の一。
ここは、女が政治(まつりごと)と軍事を司り、男はただ美しく「保護」される世界。
北の武門・伊達家に、その男は生まれた。
名を葉月(はづき)。
数十年ぶりに生まれた待望の男児である。
しかしその完璧すぎる美貌ゆえに、政敵に奪われることを恐れられ、蔵に「幽閉」された「家の宝」。
だが、家が滅亡の危機に瀕した時、その「宝」は自ら動き出す。
戦場は、女帝ただ一人の寵愛を求め、数千の美丈夫が競い合う「殿舎(おとこべや)」。
嫉妬、陰謀、そして涙――。
すべての男が「男らしく」寵愛を乞う中で、葉月だけが違っていた。
その美貌の仮面の下に、決して「男らしくない」知略を隠して。
これは、滅びゆく家を救うため、頂点(こうふ)の座を目指す、一人の男の成り上がりの物語。