あらすじ
セルビア王国は小国ながら、温暖な気候と肥沃な大地に恵まれ、さらに宝石のように輝く魔石を産出する鉱山を有する豊かな国である。
その王女ジョセフィーヌは、“癒やしの力”を持つ聖女として人々に敬われていた。
銀糸のような髪とアメジストの瞳を持つ、美しく気高い女性である。
二十歳の誕生日を迎えた日、北の大国フローリアのモンタナ老皇帝が横暴な求婚を突きつける。
『ジョセフィーヌ王女を我が皇妃として迎え入れたく候。後宮にて第三皇妃の座を賜り、日々我が床に仕えらるべし。
もしこれを拒むならば、我が兵をもってその旨を達成するを躊躇わぬ。ついては速やかに返答せよ』
セルビア王国の騎士の数はフローリア帝国に比べ圧倒的に少ない。
騎士よりも農民・職人・学者が多く、軍備より教育や農業に力を注いできた平和な国だ。
いざ戦になれば、敗北は避けられない。
拒めば侵攻され、セルビアは滅び属国に堕ちる。だが従っても、モンタナの支配欲は止まらず、民は搾取されるだろう。
戦っても従っても行き着く先は同じ。
そこでジョセフィーヌは己と祖国を救う“第三の道”を選ぶ。
南の大国アルセリア帝国へ赴き、病に伏す皇太子クロードの命を癒やすことを条件に、セルビアの庇護を願い出るのだった。
——これは、聖女である王女が自らの運命と祖国を守るために帝国へ渡り、裏切りと陰謀の中で真実の愛を見つける物語。
※短編(五万文字前後)の予定ですが、筆が乗れば長編化(十万文字前後)する可能性もあります。
※タグは今後修正・変更・追加の可能性あり。
※作者独自の世界観で描いております。
※残酷描写や暴力描写はない予定ですが、途中からもしかしたらつけるかもしれません。
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※宝石状魔石:魔力を内に宿す宝石状の魔石。装身具としての美しさだけでなく、魔道具の動力源としても用いられる。魔道具の本体にこの魔石をはめ込むことで、内部の魔力機構が起動する仕組みになっている。鉱山から産出されるもので、魔獣の化石から得られる通常の魔石に比べ、透明度・魔力効率ともに高く、極めて高価とされる。