あらすじ
世界を救った勇者リリア。
その傍らには、いつも一体のモフモフぬいぐるみがいた。
──けれど、誰も知らない。
そのぬいぐるみこそが、かつて“彼”だったということを。
滅びゆく大地、凍てついた世界律、祈りさえ封じられた終焉の檻。
すべてが灰に沈むその中で、リリアだけはまだ諦めなかった。
彼が残してくれた、胸の奥の小さな火を抱きしめながら。
風が凍り、神々が黙し、希望が忘れられても──
たったひとつ、リリアは信じていた。
あのモフモフの中には、確かに“彼”の心臓の鼓動があると。
魔王を越え、神をも斬り裂く彼女の旅の果てに、
世界はもう一度、息を吹き返すのか。
氷の底に灯ったその火は、誰のために燃えているのか。
魂の再生と絆が織りなす、
美しく、優しく、そして痛いほど熱いファンタジー。
“希望”とは──まだ息をしている“誰か”のこと。